鉄道模型机上の空論

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zoom RSS 万年筆型ボール盤

<<   作成日時 : 2015/07/02 16:18   >>

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 昔あった言い回しの「万年筆型〜」。万年筆型カメラ、万年筆型顕微鏡、万年筆型無線機等々…。よくスパイや科学者が使っていましたね。超小型の秘密兵器を胸ポケットに忍ばせる事が出来る、そんな妄想が広がる言葉でした。

 え〜、またしても半年のご無沙汰で申し訳ありません。何だか偽ブランドの広告のような写真で再開いたします。長く更新が途切れると広告も出ようというもの(笑)。懐中ボール盤のモーターを焼いてしまったのをきっかけにすっかり手が止まってしまいました。
 あきれたことに新年度を迎えてやっと、指にけがをしながらモーターの修理を済ませました。工作のカンも鈍り、おまけに視力も一段弱くなった感じです。ちょっと情けない気分で「懐中ボール盤、予備にもう一つあれば」なんて思いながらジャンクパーツをかき回したりしているうちに、脳内に溜まっている妄想の一つを思い出しました。それがこの「懐中ボール盤2号機」たる「万年筆型ボール盤」です。

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 ボール盤といっても超小型のものです。金属板なら薄板(0.5o程度まで)に0.3o位までの小穴をあける程度の力しかありません。またルーマ型のシャンク径1.0oのドリルしか使えないのは、懐中ボール盤初号機同様です。

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 モーターは何とKATOの7o径のもの。この使い方ではトルクが不安ですが、よく切れるドリル刃なら9V、120mA位で上記の金属板に小穴がスコスコあきます。
 スプリングは後述のドリルプレスのためのもの。ちょうど良いサイズ、強さのものがジャンクの中から出てきたのが制作の大きなきっかけになりました。初号機のものと同じですが、いったい何に使われていたものかわからずじまいです。

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 モーターの手配はKATOHOのEF510の動力台車のAssyから。
ジョイントもその台車付属のものを利用しました。
 筐体は真鍮のパイプを中心に、鉛筆補助軸、真鍮のペンのキャップ、ホームセンターのスチロールパイプ。電源端子はIC基板用のよくあるもので初号機と共通仕様。それを留めるプリント基板がデザインに一役買っている感じです。

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 電源は内臓出来るとカッコ良かったのですがとても無理。それに本体にスイッチを付けると押したときにどうしてもドリル保持に影響が出ます。なので電源、スイッチをまとめたバッテリーパックをお供に作りました。見かけがちょっとロボ君みたいですね。

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 初号機はパワーパック+フットスイッチでしたが、ドリル刃が食い込んだ時の逆転操作がちょっとやりにくかったので、すべて手元で出来るような構造にしました。スイッチは小指の力で押せる位のもの。電池の蓋を押して順回転、ロボ君の目玉を押すと逆回転です。延長コードを作れば足踏みでも操作可能。100円ショップの箸箱やヘアピンケース利用です。
 また上記のように初号機とコネクターは共通なので、一応パワーパックからの給電操作も可能です。

 使用スタイルは2通り。

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「万年筆型」というからには、まずは筆記具らしく手持ちでピンバイス代わりのモータードリルとして使える形態。ピンバイスよりしっかり支えられるのが良いです。反面穴のあけ始めの手加減が効きません。電動でスイッチを入れるといきなり回り出しますからドリルの先が滑ったらおしまいです。

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 アタッチメントを付けてボール盤。上記スプリングとアタッチメントが一緒になって、ドリルプレスの役割を担います。これで「ボール盤」と呼んで良いのか怪しいのですが、とりあえず呼ばせてください(笑)。
 ワーク(加工する材料)上に置き、押し下げて穴をあけます。写真には置いていませんが、作業時にはカッティングマットなどを敷きます。そうでないと貫通時に机に穴をあけてしまいますから。
 ドリル刃は一杯に押し下げてもアタッチメントから数ミリ飛び出る程度です。そういう意味でも薄板専用です。

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 で、写真にいちいち定規が写っているので気になっていた方もいると思います。今回の2号機では「穴の位置を決めるのに定規を使えないか」というのが一つの目標でした。

 定規に当てて使うには、本体を押し下げたときちゃんと毎回同じ位置にドリル刃が降りなくてはなりません。初号機ではこのあたりに弱点がありました。
 素人の雑な考察なので間違っている点があるとは思いますが、一応考え方の流れとして記しておきます。

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 初号機では、押し込む力とスプリングが戻す力、それぞれのかかる点が離れているのでモーメント(回転力)が発生するはずです。ドリルプレスにも微妙なガタがあり、ドリル先端の位置がズレがちでした。そこで2号機ではこれをなくすため、どちらも本体の中心軸に揃うような構造を考えました。万年筆型になったのはこのためです。厳密には押し込む時の持ち方と床からの抗力で微妙にズレるように思いますが、初号機よりはだいぶマシだと期待しています。

 とにかくドリルの真上からまっすぐに押し込む、というのが目的です。

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 さらに、本体を押し下げるときドリルプレスがガタがなくスライド出来る状態であることが必要です。アタッチメントのパイプ内径、スピンドルケースの外径の寸法は非常に重要です。この辺手持ちのものと買い出しの組み合わせで何とかなりましたが、手持ちのスプリングまで具合よく収まったのは割と奇跡的かも。ジャンクでも捨てずにとっておくと、たまに(ものすご〜くたまに)良いことがあるものですね。

 作例では、以前東急ハンズで買った「真中パイプ」(真鍮ではなく真中との表記)外径8.0o、肉厚0.5oのものに、最近同じく東急ハンズで買った「真鍮パイプ」(こちらは正しく真鍮)外径7.0o、肉厚0.5oを組み合わせました。私の感覚でいうので怪しいですが、ガタは感じません。ボークスで売っている肉厚0.45oのシリーズだと、たとえば8.0o径は内径7.1oとなり、7.0o径のパイプと組み合わせるとスライドは軽いですが、ガタが大きすぎてダメです。

 で、長々御託を並べましたが、まだ出来たばかりで実験が十分ではありません。定規に当てての穴あけは今のところこんなもので…

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 右から0.2oの穴を20個ずつ。1o間隔、0.5o間隔その1、同じくその2です。

 これでもある程度対策をした後なのですが、最大で0.1o強のズレが見られます。ピッチが細かいとズレが目立ちます。ストラクチュア工作で、1o間隔位のピッチなら平気で使いますが、0.5mmとなるとまだまだ安定感が足りません。まぁ、実際の筆記具でも定規でこのような点線を揃えて引くのは結構大変です。
 写真に見える白のプラ板は、アタッチメントをワークから少し浮かせるためのものです。ワークにベタ置きだと、溜まったキリコにアタッチメントが乗り上げてグラつき、位置がズレるのでその対策です。0.1oもズレないように、というのはなかなか微妙なものです。このへんの作業は本格的な工具を使うべきで、お気軽に定規で、というのは間違っているのかもしれませんね。

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 目盛はアタッチメントにつけた十字の筋を使って読みます。この写真は筋がわかりやすいよう本体を抜いた状態で撮ったものですが、ふと「オプティカルセンターポンチ」のようにならないか?との妄想が湧いてしまいました。しかしそれはとても素人が手を出せる領域ではないですね…。

 一応この先も使いながらアタッチメントの構造を改良していきたいと思います。

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 ところで…。

 揃った穴をあけたいなら、ちゃんとしたボール盤にXYテーブルを買えばいいんじゃないの?

 いかにも!

 工作を進め、どんどん作品を完成させたい!というのなら、全くもって「いかにも!」なのです。

 しかし前から私はそういう「完成欲」より「工夫欲」の方が強いのだな、と感じています。普通は工作を進めるために工夫をすると思うのですが、工夫をするために工作をしているんじゃないか、と思う時があります。そして工作にかかるのはまだいい方で、工夫を考えるだけで楽しんでしまう事がずっと多いです。年々それがひどくなります。

 逆に言えば「完成欲」がめっきり弱くなった、ということなのですよね。歳ですね。それでもあこがれの「万年筆型」のボール盤、形だけですがなんとか完成しました。今回は割と形の方が重要なのです。実は子供のころから妄想していました。万年筆型のドリル。ようやく手にすることが出来て結構嬉しく、眺めてはニマニマしています。

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コメント(6件)

内 容 ニックネーム/日時
あけましておめでとうございます。個人的にこう云うの好きですが「カトー」のモーターってとこが肝ですね! (ウチだと六半かも)
電源の方は足踏みスイッチかなと思ったのですが違ってました。
「揃った穴をあけたいなら、ちゃんとしたボール盤にXYテーブルを買えばいいんじゃないの?」
 XYテーブルもピンからキリまで有りますガタが大きいと悲惨なことになります(←経験者)。
 また金属加工要りましたらご相談ください。
RODEO
2015/07/02 21:31
RODEO様

 早速のコメントありがとうございます。本年も宜しくお願いします。

 モーターは急回転、急停止になるので耐久性に不安はありますがスペアもありますのでもったいないかなと思いつつもKATOを入れました。
 初号機は長いコードで足踏みスイッチなのですが、このコードがまた結構邪魔で・・・チマチマ工作中心だとなおさら・・・なので短くまとめてしまいました。
 XYテーブルの情報有難いです。買うなら良いものでないとマズそうですね。顕微鏡のテーブルなんかどうか、と思ったりしています。
 加工のこと、工夫欲まで弱ってきたら宜しくお願いします。
バラックモデル
2015/07/02 23:31
初めまして。いつも拝見させていただいています。懐中ボール盤の記事を見て、自分でも作ろうかと思っていましたが、この記事を見て、俄然やる気が出てきました。ボール盤の支柱になりそうなものも手に入れたので、私も作ってみます!

催促するようで失礼ですが、次の記事も楽しみにしています。





こば
2015/07/03 22:10
こば様

 初めまして。やる気が出たというコメント、感激です。ありがとうございます。ただ、私の記事だけでは記述も不完全なところがあると思いますので、よくお調べになって御作りください。ドリルの芯がちゃんと出て、軽く回るようなら多分大丈夫だとは思います。こんなオモチャみたいなものでも、小穴をあけるのに結構重宝しています。散らかりがちな工作台では、小さいというだけでも便利ですね。

 次の記事は・・・がんばります(笑)。ネタはいくつかあるのですが工作がまだで・・・。とりあえずKATOのC12を分解しなくては!
バラックモデル
2015/07/04 01:56
オプティカルポンチの、ポンチの代わりに同じ直径の万年筆型の小型ボール盤を突っ込んで孔をあけるというのは、良いアイデアですね。0.5mm以下の孔を開けるときなどは、ポンチマークが少し大きすぎます。
ゆうえん・こうじ
2015/07/12 09:34
ゆうえん・こうじ様

 ポンチマーク、大きいのですね。情報ありがとうございます。小径のものは難しそう・・・しかしロッドの寸法出しには非常に有効でしょうね。
 自作ドリルも、最初からオプティカルポンチを利用してしまえば、作ることが出来そうですね。もちろんちゃんとした旋盤が必要ですが。
バラックモデル
2015/07/12 19:23

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