TOMIXC11分解と調整

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 出たっ!・・・どうもこんにちは。C11と共に久方ぶりに出てきました。長いこと休んですみません。ご無沙汰のお詫びもそこそこに失礼いたしまして早速本題に入ります。

 TOMIXのC11ですが、私が買ったものも音がうるさい、集電が悪い、走行時に車体を揺らすなどの巷の評判どおりでした。
店員さんが試走させて「調子が悪いようですから別のをお持ちしますね」と言ってくださいましたが、「いやあの、それをください」と言って買ってきたものです。ひねくれているようですが、調整するのを楽しもうという訳であります。ひと月ほど前です。模型をいじるのは相当久しぶりでしたが、調子はなかなか良くなりました。さすがにKATOのリニューアルC11には及びませんでしたが…。

※フレーム関連



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 いきなりですがフレームを割った写真です。ウォームホイール28T、同軸18Tから第二動輪の22Tへ約34.2:1のギア比です。さらに11T三枚で第三動輪へ連動。ウォームホイールの回転は、軸に挿してあるのではなく、フレームの両側が袋穴になっていて、そこで支える構造です。結構アソビが大きくがたつきます。不安です。

 で、最初に余談(笑)。しかし分解作業には重要なことです。

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 今回の発見なのですがピンセットでつまんでいる謎の部品(連動ラッチと呼びます)について。連動ギアを押さえる形で組み付けられる割りピン状のものを外すと、ギア連動を解除出来ます。古い製品でギア連動された動輪を組み付ける時、動輪の位相とギアの噛み合わせの双方を合わせるのにコツが要りました。動輪の軸箱をフレームにはめたら隣の動輪とのクランクの位相がずれちゃった。ギア連動だから片方だけ回して直す訳にもいかず、決まるまで何度もやり直すか、微妙に軸箱を持ち上げてギアの噛み合わせをはずしてずらしていくか・・・蒸機の分解調整のための関門の一つでした。

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 連動ラッチを外してフレームを傾けトントンするとギアがスライドして連動が外れます。そのまま動輪をはめ、位相を確認してから再び逆に傾け、トントンしてギアを戻します。そこで連動ラッチをパチンと嵌め込めば連動状態が保持されると言うわけです。位相と連動の手順が分けられるので今までよりずっと楽です。

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 連動ラッチはフレームを組んだ状態でも針先などでこじれば外せますので、しまった!ズレてた・・・でもやり直しが利きますし、最初から適当に動輪をはめてその後位相合わせという手順も出来ます。

 以前TOMIXC57が出た時の記事でもこの謎部品について触れましたが今回機能が判明しました。KATO9600にも似た形状の物がありますが、こちらは割りピン状ではなくギア軸が貫通していますので、軸を抜いてから外さないと壊します。これも以前の記事に写真があります。

 ではフレームの本題です。

 まずは車輪の接地関係。

 時間を戻して、買ってきて早速のことです。車体を机に置いて軽く押さえてますと、前後にカタカタします。動輪がちゃんと接地していないな、と感じました。コレでは集電も悪いし車輪もふらつく。振動もしやすく音の原因もここだろう。きっとフレームの合わせが悪いのだと素人考えをめぐらせ、意外と簡単に解決しそうなどと楽観的に考えていたのです。

 しかしちょっと違いました。たぶんわざとそういう設計のようです。

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 第一動輪だけベデスタル(軸箱がはまるところ)がちょっと深いです。牽引力を優先し、ゴムタイヤに車重をかける構造なのだと思います。

 しかし上から押さえられていない車輪にクランク連動・・・ちょっと考えても走行時に車輪が上下しそうです(実際していました)。タンク機の貴重な集電軸が線路に付いたり離れたり。これは私はいやです。前のC57では三軸ともきちんと接地してカタカタしなかったのに、軽いC11での対策でしょうか。やはり集電性能を優先して欲しいです。製品仕様でR140を通過と聞くと、ミニカーブポイントも組み入れた線路をストレスなく走ってほしいです。

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 それで、試しに第二動輪のゴムを外してみました。ゴムの厚み分だけ直径が小さくなり、今度は第一動輪と第三動輪が車体を支え、第二動輪には車重がかからない状態です。
 すると今度は第二動輪が上下しながら走りました。やはり押さえられていない車輪があばれるのです。当たり前ですが集電状態は明らかに良くなりました。また、こちらの方が重量のかかり方が安定すると思います。車体の揺れ、騒音も緩和したようです(実は他のところもいじった後なので因果関係がはっきりしません)。

 第一動輪に重量を掛けるやり方はいろいろ試しましたので最後に詳しく書いておきます。

・左右フレームの合わせのこと。

 走行時の雑音、前後進で大きさ、音質が違いました。音に関する対策としてネットの情報でよく見かけたのがジョイントの調整です。私もいじって見ました。どこかに当たっていそうで、ちょっと長さを詰めたりずらしたりしてみましたが結果は良く判りませんでした。雑音の音質から考えると、ジョイントが鳴っているというよりは、ギアの振動が伝わりやすくなるかどうか、と言う感じではないでしょうか。かなりカンで言っていますけれど・・・。

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 フレームの状態から見てみます。ウォームの軸受けがはまる部分のガタは大きく、ウォームホイールも左右に結構動きがあります。フレームはもう少し締めるべきなのでは?と考えます。
 一応そのまま他の対策を試しました。KATOD51498の時、音が出たのを思い出し、ウォームの軸受けにテープを貼って押さえてやりましたがはっきりした変化なし。ついでにウォームとウォームホイールの噛み合せの具合もテープで調整してみましたが変わらず。ポイントを見つけていないだけかもしれませんが・・・。

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 ・・・と言うことでやはりフレームの合わせを詰めました。
 ダイキャストのフレームは前と後ろ二箇所の中央のデルリンの絶縁材を介して合わせられていますが、絶縁材に接する面がややボコボコしていましたのでヤスリで平らにし、締めなおしました。元の幅を計っていないし(アホ)、微妙な寸法なので意味があるかわかりませんが、一応加工後の幅は6.7mm位。軸受けを収めた感じではガタは減っています。

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 で、ウォームホイールの左右の動きについては悪影響が出ていないか?私のは雑音の出方は前進が大きく、後進ではやや静か、と言う状態ですから、前進時の動きを制限してやりました。

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 メンディングテープやプラペーパーを1.5mmのハトメポンチで抜き、軸受けの袋穴をかさ上げしました。もちろんウォームホイールの回転に影響しない範囲で、ギリギリよりはやや緩めにしました。音質は変化し、ジー、とかビリビリと言った感じから倍音が減る感じのゴーになって音量も減りました。フレームを詰めるのと同時にやったのではっきりと因果関係があるかは判りません。しかし後で再びかさ上げを外すと音量は減ったまま倍音は増える感じです。接触状態で変わるのだと思います。袋穴にグリスを多めに塗布とかでも変わるかな?


※ロッド、車輪関連


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 同社TOMIXC57との比較です。C11は第二動輪のゴムは外れたまま写真を撮っています。目立つところを箇条書き。

・サイドロッドが分割されている。

・フレーム幅が狭く左右動のためのアソビが多い。

・メインロッドのかかり方が急角度。

 全て急カーブ対策のための構造だと思います。

 ひっくり返したまま通電して回してみますと、第二動輪がグワングワンとアバれます。線路に乗った状態ではまた違った形で影響が出ていると思います。とにかく負担の少ない状態でも目立つアバレがあるのは気になります。

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 第二動輪がメインロッドに引っ張られて回ることによる現象だと思います。クランク位置を両側から引っ張られながら回転するとこうなりそうだ、と容易に想像できるような動きです。それに分解組立でリターンクランクをはめ込む時、いちいちメインロッドが外側に開いてどうもやりにくいです。KATOの新型蒸機ではこんなバネ的な力が組み付けの邪魔になることはありませんでした。

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 メインロッドの端をヤスリがけ、クロスヘッドの内側の該当位置をナイフの先で削ぎ、開く力を殺しました。私のは結果が出たかどうか良く判らなかったのですが、多分走行に悪影響、分解調整もやりにくいので、腰をすえて調整しようと言う方は早めに直した方が良いかと思います。二枚目のは比較写真のつもりでしたが角度が揃っていなくてすみません。グラグラ感が増した感じが出したかったのです。ひっくり返しての回転ははっきりとアバレが減っています。

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 ロッド関連でもう一つ。時々、特にカーブでカチカチと音がして引っかかる動きになることがありました。私の例では後進時の非公式側第一動輪に不具合がありました。ほんのちょっとの出っ張りでも油断は出来ません。ロッドの矢印部分が黒くなっています。バランスウエイトのへりを削った証拠です。

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 素人考えの想像図ですが多分こうなっていたはずです。輪芯パーツ押し込みでカチカチ音はなくなりました。


 公式にR140を通過と謳っています。その分いろいろギリギリな感じがします。こうなると各部品の精度には気を使って作られるべきだと思うのです。

 ネットでの情報で、車輪のフレが見られるという話が見られました。私のも微妙に第一動輪がフレていました。なんとなくフレに関しては、私は甘く見ていました。実は以前の記事で絶賛したTOMIXC57135も微妙に第一動輪がフレていましたが、非常に滑らかな走りでした。フレていても悪影響が無ければちゃんと走ると思います。逆に条件によってはフレが悪影響を及ぼすこともあると思います。このR140という走行条件は厳しいはずです。

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 ちょっと後日談があります。C57はその後スポーク動輪に改造し、C54にしたのですが、改造中うっかり動輪を押さえてしまい曲げてしまったのです。意外と簡単に曲がりました。泣く泣くKATOの車輪から鉄軸を確保し修理して使いましたが、外したTOMIXの軸は焼入れしていない感じです。C11の車軸はどうでしょうか。C57と同じかどうかは判りません。無理に押さえるような事をしなければ強度は充分なのかもしれませんが、今回のC11で車輪のフレが多く報告されているので、一応記しておきました。

※動輪の接地調整について

 やはり第一動輪に車重を掛けたいです。方法はいろいろあると思います。

・第二動輪のタイヤのゴムを外す

 一見これが手っ取り早いです。しかしリターンクランクを外すなどの作業が必要です。

・軸箱上面にマスキングテープ

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 要は軸箱を下げるスペーサーを挟めば良い訳です。テープ自体は通電出来ませんが、軸箱側面で通電するようで、元よりは集電が良くなります。加えてタイヤゴムもはずしてみると、集電は大体これでOKかな、というレベルです。

・ベデスタルに金属帯板

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 通電を気にするならこちら。ただテープの時とあまり変わらないように思います。0.5×0.2の真鍮帯板を2mmほどの長さに切り、スペーサーとして挟みます。軸箱の動きでぽろっと外れそうに思うなら接点グリスなどで粘らせておくといいです。しかし帯板って模型屋さんで見なくなりましたね。

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 私はスケールにフランジの先が接しているかどうかで様子を見ています。画面上で見て第二動輪は低くなりました。0.2mmを挟んでこんな感じですから、0.15mmでもいいかと思います。
ほんの少し公式側第一動輪が上がっていますがまぁこんなもんで。
 タイヤのゴムはつけたままでも集電は良いです。はずしたままより気分的にもすっきりします。

・バネを仕込む

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 勢いでこんなことをやってしまいました。上の帯板をはめている溝を基準にピンバイスで穴あけです。0.5mmから徐々に拡げて1.5mmにしましたがはみ出しました。コイルバネはマグネ・マティックカプラーのボディーマウントタイプ(2001や1015)に付いて来るものです。バネ圧力はこれで多分丁度良いです。ちなみにMT7、MT10に入っているバネはちょっと太めで収めにくいです。

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 思いつきの雑な工作をしてしまいましたが、穴を開けてバネを仕込むだけです。手もみで割合楽に開きます。バネが皿ネジの頭に当たる形で安定しにくいので、軸箱を収める時、ずれないように気をつけます。ここも接点グリスで粘らせてやれば安定すると思います。

 集電は快調ですが、ここまで来るうちに大分快調になっていたので劇的に効果を感じることは出来ませんでした。

 以上の方法で、R140、ミニカーブポイントの連続する試験線路を秒速2~3センチでまずは止まらずに走ります。

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 その一方でなんでもないところで止まる、と言う現象もあります。先、従台車のバネ圧や当たりの調整不足か、マグネ・マティックカプラーをマウントしてしまった影響か・・・。追求不足なのでしょうが、しかしそろそろ疲れてきて、この辺でいいか、という気分に(笑)。

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 キャブ窓を開けるとまた感じが変わりますね。多分この後カプラーやら電気的なことやらで、補足記事を書きます。

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