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zoom RSS KATO電動ターンテーブル分解

<<   作成日時 : 2014/06/07 23:42   >>

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 よし出た。発表から長かったですがよしです。車両の進歩も喜ばしいことなのですが、やっぱりこういう製品が出ると元気が出ます。運転の楽しみが増え、鉄道の風景に魅力のある動きが加わります。ここ数年で増えてきた高性能蒸機達に、スローの実力を発揮してもらう舞台としても欠かせないアイテムです。

 量産品として確実な動作が必要なため、ギアやらスリットやらが見える部分もありますが、それもまたミニチュア世界の楽しさです。機構がチラチラ覗き、仕組みを感じながら遊ぶのがまた楽しいのです。

 で、一通り遊んだら早速分解です。やはり私はチラリズムだけでは満足出来ません(笑)。こういう「仕組みもの」となればなおさらです。

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 まずは序の口。この辺までは分解するのに抵抗はないですね。はめ込み式で割と素直に外れました。とは言え分解は自己責任でお願いします。やはり操作室は窓を何とかしたいし(実は既にしてしまっていますが)、ガーダー部分も塗装で表情を変えたい場合もあります。梅小路タイプに改造するのも面白そうです。もしかしたらパーツが出たりして。

 やはり操作室にモーターが収まっているのには感動します。ただモーターの差込がゆるく、グラグラするのが怖かったです。最初はちょっとのことでもヒヤヒヤします。爆発したらどうしようとか(笑)。今となってはここはあまり気になりません。非常にシンプルな構造でした。後のお楽しみです。

 ここから先の分解は、テーブル本体を外さなくては出来ません。テーブルの外し方は上面から中心軸のネジを外すのと、ピットの裏から給電リング部のネジを外す2通りあります。

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 テーブル上面からの分解です。テーブル線路のレール間の歩み板を外すとネジが現れます。これを外します。

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 前後しますがテーブル位置の外周部分は外しておきます。もちろん全周外しても良いです。ごらんのように給電リングの接点がむき出しになります。テーブル側に集電用の線がずらりと並んでいますが、ここを曲げないよう注意が必要です。心配なら次の裏から外すやり方にしたいところですが、レイアウトに組み込んだ場合はたいていこのはずし方になるでしょう。

 ぐるぐる回るものなので、つられてネジが緩まないよう、一部を平面に削った回り止めのスリーブをはめてあります。組立の時、穴側の面と合わせてはめるようにします。

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 一方こちらは裏面からの分解です。給電リングはピットの裏からネジ止めされています。こちらを外すやり方ならテーブルにリングをつけたまま外せます。コネクターの付いたフラットケーブルは穴をくぐらせて抜きます。

 テーブル裏面には各機構がユニット状にまとめられています。非常にコンパクトで驚きます。それに比して給電リング部は大きめです。
 旋回、ラッチ、スイッチ各ユニットから2本ずつ線が出ています。コレとテーブル線路への給電を加えた計8本のラインを、回転に関係なくコントローラーに繋ぐためには、8個の同心円状の接点が必要です。構造上この大きさになるのでしょう。

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 もちろんこちらの分解方法でも給電リングは外せます。
 こちらの分解方法だと良く判りますが、給電リングはびっくりするほど固く締め付けられています。手で軽く回せるような感じではありません。旋回には相当トルクが要りそうですが、外周部で駆動する構造だから、結構てこの原理も利いてくるのでしょう。それでもかなりトルクは必要なはずです。

 その反面、接点の接触状態は安定します。加えて、基盤上で各ラインから接点バネを2箇所づつ出して、左右対称に配され、どちらに回っても同じ接触状態になるような配慮もされています。


 では、この先は分解中の色々な状態の写真を使いながら作動の概要を解説して行きます。一応太字でもう一度

※分解は自己責任でお願いします。

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 コントローラーには、旋回用のスイッチと、テーブルが反転した時、線路の極性を揃えるためのリバーススイッチが付いています。旋回スイッチを操作してターンテーブルを回転、停止させます。

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 一応内部も。底足のゴムをはがすとネジが現れます。割とスカスカです。基板上にはIC2個と、FETのモーターコントロールの回路らしきものが2系統。スイッチ類も一般的なもので、バラしてボードに組み込むのも楽そうです。

 コントロールの仕方はシンプルです。スイッチを右回り、左回りのどちらかに倒すと、ターンテーブルが旋回を始めます。中間の停止位置にすると旋回速度が落ち、次の線路の位置まで行って停止します。

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 で、その旋回の動力機構はこれだけです!実にシンプルでコンパクトです。ターンテーブルの動力と言えば、マブチモーターにせっせと大径のギアを噛ませて減速させたものですが、最新のメカニズムはこれだけで済んでしまうのですね〜。上記のリング部の固さもわけなくクリアして回っています。

 力は直径6mmのギアヘッド付きコアレスモーターから、2枚のギアを経てピット底の円周上の歯に伝わっています。小さなモーターの収まる操作室の真下では、回転力は既にギアダウンされ、ゆっくりとした強いトルクに変換されていたのですね。モジュールも荒めなので多少取り付けがぐらついても問題は出ないのでしょう。ねじれはしませんからトルクの反動は抑えられているようです。

 …まぁ、しっかり固定されるべき所ではあります。作動時にはちょっと首を振っていますので、きちんと直されるよう希望します。


 旋回機構はあっけなく終了。次は停止のメカニズムです。

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 ピット周囲には10度間隔で線路が付くようになっています。30度を1つのブロックとしてまとめていますから3本単位で線路のある、なしの状態を選んでブロックを配置します。テーブルはこの10度間隔の任意の位置でピタリと停止する必要があります。

 写真はその外周部分を外して見た様子です。ピット内壁に相当する部分がぐるりと円周状に立ち上がっていて、やはり10度ごとの線路の位置にスリットがあります。定位置停止のための重要な部分です。

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 テーブル側でスリットに相対する部分です。操作室側に切替スイッチのレバーとラッチバーが上下に並んでいます。写真ではラッチバーが出た状態ですが、実際の旋回中では引っ込んでいて、停止時にゆっくり出てきます。

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 スイッチはバネ式の単純なものです。こちらもラッチバーが出た状態ですが、実際の旋回中では引っ込んでいます。

 で、実際の動き方の流れはこうです。

 コントローラーのレバーを「旋回」にすると、まずラッチバーがゆっくり引っ込み、その後テーブルが動き出します。切替スイッチは無効の状態で、スリット通過時にはただカチカチ音を出すだけです。 

 コントローラーを「停止」にすると、まず旋回速度が落ちます。その後停止位置であるスリットにスイッチレバーがはまり込むと切替スイッチが作動。旋回が止まりラッチ機構が動き出し、ラッチ用のバーがゆっくり出てきて、やはりこのスリットにしっかりはまり込んでテーブルを固定します。 

 ゆっくりしたラッチの動きは感動的です。ここも結構トルクの必要な部分です。

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 ラッチの動力源はなんと3.2mm径の小さなコアレスモーターです。40、50、60位の(ちゃんと数えてませんが)平ギアで1300:1位に回転を落とし、ラックギアを使って両端のバーを動かしています。端まで行った時の停止用のスイッチは見当たりませんが、コントローラー内の基板が回転方向、電流値を検出、などして判断するのでしょう。

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 ラッチバーの先端は斜めにカットしてあり、多少停止位置がズレてもスリットにはまり込んでゆくようになっています。切替スイッチは単純なものですから、切替のタイミングには誤差があります。実際右回り、左回りで停止位置が微妙に違います。これを修正するための、ちょっと大胆な工夫が見られます。

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 なんとテーブルの線路をズラして対応させています。テーブル本体は大まかな位置(とは言え0コンマ何ミリレベルの誤差ですが)に止まり、ラッチバーが出てくるときに線路も一緒に動いて位置を修正しています。このため線路はある程度動くよう、アソビを設けてテーブルに取り付けられています。

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  線路下にガイドがあり、ここをラッチバーがスライドします。ラッチバー先端はある程度左右に振れる構造で、ズレを修正しながらスリットにはまって行きます。線路はバーに誘導され、一緒に正しい位置(線路中心がスリット位置の真上)に来るわけです。実に良く考えられています。


 まぁ、欲を言えばテーブル本体を誘導して欲しかったところです。しかし本体に微調整分のアソビを設けるには、給電リング部の固さやら、旋回用のギアのバックラッシュやら、いろいろ都合があったのでしょう。

 機能優先の大胆な工夫ではありますが、普通に遊んでいると全く気付きません。やはり優れた設計です。ターンテーブルでは、きちんと線路が合うのが何より大事です。


 以上、分解しての解析を、非常に楽しんだのでした。もちろんこの先もいろいろ楽しめます。なかなか良い製品です。

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 チラチラ出ていましたが操作室は少し手を入れました。ピットのレールが無いのが何とも惜しいですが、付けるには寸法的にかなりきついです。半分に割ったリングにして、なんて大胆な方法もチラリと考えましたが、とりあえずこのまま遊びましょう。

 新しいC57もスロー性能が向上しています。ターンテーブル遊びにはピッタリです。
 

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コメント(4件)

内 容 ニックネーム/日時
ひろしはやり手だったのか..(驚
うっかりバロー兵衛
2014/06/08 06:34
 こんにちは、この「ターンテーブル」は各所で話題だそうですが、ここまで分解して構造を見ると流石ですね。動力部を見るとラジコンのサーボを思い出すのですが、あれは位置検出を可変抵抗の抵抗値で検出するらしいですがコレは機械式なのかな?
うっかりバロー兵衛様初めまして、俗名「広島のK」と申します機会ありましたら宜しく御付合いのほどを。では。
RODEO
2014/06/08 18:06
うっかりバロー兵衛様

 うーん、ちょっと意味が解りにくいですが、多分ギアードモーターまで手配しての開発、ということですね?コレ、動力車用にも出回ってくれると面白いです。
バラックモデル
2014/06/08 21:04
RODEO様

 テーブル下の切替スイッチが位置検出の役を担っています。10度ごとにある、ピットのスリットにスイッチレバーがはまるとスイッチがCLOSE(回路が繋がる)の簡単な機械式ですね。後はコントローラー内で処理して旋回とラッチを切り替えています。動力部はただ旋回させるだけです。(概要は一応記事中に書きましたが…いつもながらの長文なのでお見落としかと)
バラックモデル
2014/06/08 21:08

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