鉄道模型机上の空論

アクセスカウンタ

zoom RSS C56の動輪交換と2条ウォームのこと

<<   作成日時 : 2012/11/17 06:35   >>

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 2 / トラックバック 0 / コメント 9

 先日ホビーセンターKATOに行って来ました。西武線の新井薬師から歩いていきました。この街は若い頃アルバイトで通っていたのでなじみがあります。30年近く前とあまり替わっていません。いまだに細い道をバスが走りにくそうにしています。

 ホビーセンターでのお話では、新しい蒸機はどれも売れ行きが良いとのこと。この調子でどんどん蒸機の新製品、リニューアルを望みたいです。リニューアルと言えばお店の方も月末から建て替え工事だそうで、おそらく次に来る時は新店舗ですね。あの赤い電車はどうなるのでしょう。

画像


 今回のC56の動力は本当に小さく、Nゲージの小型機にいろいろ応用が利くのではないかと思っていました。しかし実機で1400mmの動輪ではC12、近いところで8550くらいしかありません。C12はいずれ出ると思います。ちょっと加工して、9600に使われている1250mmものに交換できたら、スケールではやや大きめながら、Nゲージ古典機への応用範囲が広がりそうです。
 とは言っても特に何を作ろう、なんて目的があるわけではないのです。あれも作れる、これも作れると「妄想」するために、現物で確認したくなったのです。これぞまさしく「机上の空論」遊びですよ(笑)。

 おまけに前回の分解の後、目ぼしい古典機などの寸法的を当たってみるとどれも結構キツそう(特に高さ)です。結局モーター、ウォームまで交換か、ウォームホイールの軸を下げるなどの重加工が必要とは判っていました。やってもきっと空しいぞ、と思いながらも、なじみのホビーセンターも見納めだろうから、と、動力のAssy発売日につい買いに出かけてしまいました。とても天気の良い日でしたし(笑)。

 動輪の付け替えは、軸箱やギアの関係で動輪を軸から抜かなければ交換出来ませんから、それなりに覚悟のいる加工になります。結果的にもわりと空しい感じなので、記事にするのもどうか、という程度の話になります。物好きな方だけお付き合いください(笑)。

画像


 交換に覚悟はいりますが、軸箱や軸、クランクピンは共通部品なので作業はすぐです。見た目には一応効果があります。当然のように走行性能も良いです。9600の動輪はタイヤも交換してゴムタイヤを外し、3軸全てで集電するよう組みましたので、このままCタンクの動力として快調に走ります。ミニカーブ用ポイントのR140の渡り線もスローでほぼ止まらず通過・・・なのですが、車輪径が小さくなったのでちょっと加工が必要です。

画像


 第3動輪のギアカバーが、踏面ギリギリです。多分ポイント通過時に線路を擦っています。ポイントにも個体差があり、通るポイントと通らないポイントがありました。
 ギアカバーを削れば良いのですが、実はこの辺の構造はかなり微妙です。あまり削るとギアが露出するだけでなく、軸箱を押さえる部分(ギアのある公式側)まで取れてしまいます。0.2mm位が限界でしょう。

画像


 動輪の嵌め換えについて。軸や軸箱、クランクピンは共通部品ですが、先述したように軸箱の嵌る向きが9600とC56で逆です(上写真)。よって単純交換は無理で、軸から抜いての嵌め換えになります。ギアも違いますから同様に嵌め換えます。
 動輪のバラシ、再組立での位相保持については「高性能蒸機の動輪をスポーク輪芯に」の記事に書いたような構造になっていて、今回の作業でも走行に支障は出ませんでした。

 ただ、動輪を抜く時などにねじるような力を加えると多分ダメです。動輪が軸から抜きにくい時は動輪抜きのジグなど使って無理せず抜きましょう。今回の9600はちょっと固かったので、真鍮版にU字型の切込みを入れた簡単なジグに嵌めてたたき出しました。

画像


 ばらした動輪の写真も、ちょっと珍しいかなと思うので出しておきます。補強を入れながら見事にスポークを透かしています。スポーク輪芯への改造記事でD51のボックスのスポーク化をやってますが完全に空しいものになってしまいました(笑)。しかしあのとき位相保持の構造を確認出来たから今回の加工が出来たわけで・・・いや、今回も相当空しいんですが(笑)。

 ところで、上の写真で輪芯の軸穴が8角形になっているのがお判りでしょうか?これで位相が保持されているのだから驚きです(写真がマズくて分りにくいとは思いますが右上のC56のやつで何とか・・・)。

 あと、写真は無いのですが、リターンクランクの嵌る穴の深さが9600とC56で違いました。9600は袋穴ですがC56(新D51、C62も)は裏まで貫通です。9600の主動輪にC56のリターンクランクは途中までしか挿し込めず、グラグラになります。
 C56のリターンクランクの穴は、表面は角穴ですが途中から細く丸穴になって貫通ですから、9600の方もそれに合せてドリルで貫通させておきました。

画像


 「陸蒸気からひかりまで」の中から、軸距は微妙に違うものの、私なりに許容範囲で目ぼしいものと比べてみました。しかしイラストと実物を合せるのはなかなかうまく合いませんね。微妙に遠近によるパースがかかるのでイラストが少し小さくなります。B6は自前の動力に付け替えたものと並べましたので正しく比較できます。とにかくどれも高さがアウトなのはお判りいただけるはずです。

 8100も7850も動輪径は1219mmですから元々9600より小さめです。クラウスはさらに小さく1100mmですが、この位のタンク機は使いやすそうなので一応合せてみました。ボイラーを高くするデフォルメを許せば、小運転で重宝する上、走行性抜群のCタンクを作ることが出来ます。

 この辺の古典機、ボイラー上辺が17〜18mm位ですが、動力のフライホイールの頂上が19mm位なので、まだ2mm前後下げる必要があります。細いウォームとワールド工芸の0612モーターを使えば収まるのですが、この足周りは新モーターあってのものだから、ギアの並びをいじってモーターを下げるべきとも思います。いや待てよ、それで古典機に収まる動力が出来るんなら、いつかKATO製の古典機が新製品で!?・・・なんて無謀な考えもチラリ。新しい蒸機は良く売れるとは言え、まさか古典機まではねぇ。

 やはり空しいです。なんだか疲れてしまいました。

 ・・・ということで、レポート終了です。

 おまけ
 「1:80/16.5mmゲージEF510動力台車は2条ウォーム」

画像


 KATOのホビーセンターで、前回の疑問の「なぜC56のウォームは2条なのか?」を聞ければな、とも思っていました。しかし窓口の方も説明は受けておらず、「コストを削るのにかなり苦労したはず。なぜ新規の部品を作ってまで?」との反応でした。

 ところで、RMM2012年7月号にKATOの1:80/16.5mmゲージEF510の開発についてのインタビュー記事があります。この中に「ウォームの効率を上げるために2条ウォームを採用」との記述がありました。前回ワークスK様にいただいたコメントにも効率向上のため、と記されています。その他参考にさせていただいたwebサイトや書籍にも「1条より2条(多条)ウォームの方が効率が良い」と書かれています。まだまだ力学的な理解までは噛み砕いていないのですが、私なりに勉強中です。

 で、2条ウォームの動力台車、ホビーセンターで一つ買ってきました。

画像


 これ、逆駆動(手で押して動く)します。押してモーターが回り発電(1〜2V)してしまうのが面白いです。
 C56の2条ウォームに関してワークスK様のコメントにはもう一つ、逆駆動が若干楽になってるはずだから瞬間停電でのシャクリ防止に効果があるのではないか、と書かれていました。C56ではちょっと無理でしたが、この動力台車は逆駆動しますね。
 C56でも、停止状態からは無理でも、走行中の瞬間停電なら、慣性でフライホイールは回っているでしょうから、なんとなく動輪側からの逆駆動が伝わりそうに思います。

 この動力台車、押して動くとは言っても結構力が要ります。もっと軽く押して動くようにするには、ボールベアリングの使用や、潤滑油の選定などが必要だそうです。ギア比も大きめ(44:1位)なので不都合です。また、個体差があるでしょうから、どの台車でも逆駆動できるとは言い切れません。

 一応分解しましたので写真だけ並べます。

画像


画像


画像


 手で押して動く機関車というのは面白そうです。条件の悪いこの台車で逆駆動してしまうのだから、条件を揃えて、さらに小さいNゲージで、なんて妄想してしまいます。慣性の小さいNゲージではあまり意味が無いかも知れませんが、仮にNゲージにも組み込めるなら、そういったメカニズム自体の持つ滑らかな発進、停止の効果を見てみたいです。


 ※ご存知の方が大半でしょうが、逆駆動に興味のある方は、鉄道模型用の「押して動くウォーム・ギヤ」を開発された方のブログ「Giants of the West」(dda40x様)がありますので、是非お読みになってください。

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ
気持玉数 : 2
なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(9件)

内 容 ニックネーム/日時
あら、このEF510動力台車、On30用のパワートラックとしても使えそうで、興味をそそられました。といってもナロー用ならそんなに高性能でなくたっていいんですけどね ^^;
構造に魅力を感じるのはギミック好きの血が騒ぐからかも。
一つ手に入れてみようかなあと思います。
skt
2012/11/17 13:18
skt様

 性能を考えてもコレ結構お買い得。良く走りますよ。ただ本来は単体での使用のものではないため、加工した方がいい点が・・・
 集電板による2点支持なので前後にぐらつきます。コレは片側固定で3点にしてしまえば良いですね。あと、1輪がゴムタイヤですから集電がキツイかも。交換用車輪としては中間台車も売っていたと思いますが、互換性のある寸法かどうかはくわしくなくって分りません。KATOさんのことだから多分合うとは思いますが・・・
バラックモデル
2012/11/17 14:26
デハ268を解体すると、多数の京急ファン(僕を含め)に襲撃されちゃいます。
トトロ
2012/11/17 18:31
トトロ様

 襲撃はダメよ(笑)。しかし残して欲しいですね。琴電に来た230形も数年前に消えていました。実家が沿線なので時々見かけたのですが・・・
バラックモデル
2012/11/17 21:16
はじめまして。
いつもサイトを楽しく読ませていただいています。

さて,C56の2条ウォームですが,
私は商品名の「小海線」から推測して,
下り勾配でのギクシャク防止のためではないかと考えています。
バックラッシュの大きく伝達効率の悪い1条ウォームより,
多条の方が下り勾配で速度が安定するはずです。

これは下り勾配で
1条ウォームではモーターからの駆動力と車輪からの逆駆動力が断続的に合成されてトルクの「キャッチボール」状態になるのに対し,
多条ウォームでは駆動力と逆駆動力が常に合成された「相撲状態」になるためだと思います。
(EF510が逆駆動することと本質は同じです)

私もC56とEF510動力を持っていまして,どう料理しようかと画策中です(笑)
tavata
2012/11/18 00:41
tavata様

 貴重な考察、ありがとうございます。下り勾配のギクシャクに関しては、2条ウォームの調査中、時々目にするので気になっていたところです。記事中、RMM203号のインタビューにも、D51498開発時にこの問題が発生したように書かれ、フライホイールを2個にして解決、のように書かれています。
 下り勾配でウォーム面にどんな力がかかるか考えると、動輪からの逆駆動力はウォームにブレーキをかけてしまいます。この力をウォームの進み角を大きく取ったり、フライホイールで回転を維持して逃がしたりしているのかな、と思います。

 回転速度が変わると、摩擦係数とかモーターの発電状態とか、また量産品のフレームではギアの当たり方もいろいろ変化してしまいそう・・・実際の力の状態がどんなものか私には想像不能です(笑)。でもキャッチボール状態、と言うのはいいイメージですね。

 私なりには今のところ、構造上ウォームを太くせざるを得ず、1条では進み角が小さくなる、またスペース的にフライホイールの慣性量が小さいC56での対策か?と、ぼんやりと思っているだけです。まだ勉強不足で、というかもう「お手上げ」になりそうです(笑)。
バラックモデル
2012/11/18 15:31
Nゲージの古典機なら九州の8550以外ににも山陽鉄道の8380などもいけそうな気がします。やはり高さが苦しいでしょうか?
それよりHOナローのくろがねのアヒル(岩手軽便のボールドウィンCタンク)の下回りにちょうどよさそうですね
ゆうえん・こうじ
2012/11/25 12:45
ゆうえん・こうじ様

 山陽にも同クラスのボールドウィンがいたのですね。このあたり資料が手薄で「陸蒸気から〜」のイラストしかなく、お恥ずかしい限りです。wikiを見たらボイラーが少し太め、とあるのでもしかすると・・・しかし多分モーターを替えなければ入らないと思います。C56が小さいとは言え古典機に比べるとボイラーは大分高いですね。ナローなら応用範囲は広そうです。Nゲージでも古典機が机上で運転できたら楽しそうなのですが・・・。

 記事中7850を出したのは、何を隠そうゆうえん・こうじ様のHPの、赤く塗った機に憧れ、こんなのNゲージでもあるといいな、と思っていたからです。ご本人からコメントを頂き光栄の極みです。ありがとうございました。
バラックモデル
2012/11/25 17:20
高野?
いなコ
2013/09/02 18:32

コメントする help

ニックネーム
本 文
C56の動輪交換と2条ウォームのこと 鉄道模型机上の空論/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる