鉄道模型机上の空論

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zoom RSS 高性能蒸機の動輪をスポーク輪芯に

<<   作成日時 : 2011/04/30 09:15   >>

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 この度の震災で被災された方々にお見舞い申し上げます。

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 久方ぶりの更新です。放置の言い訳等せずに、早速記事にかかりましょう。TOMIXC57、KATOD51の動輪を、スポーク輪芯にしてみました。どちらもアリイの輪芯を利用したので、ちょっともったいないかもしれません。しかしアリイの輪芯は接着、塗装可能です。少しケバ立ちますがヤスリも効きます。デルリンだと難しいけれど、コレは手間次第で製品風の仕上げまで持って行きやすいです。

 問題点としては、動輪から外しにくく、下手をすると割ってしまって台無しになるかも知れません。わざわざ中古品等を買ってまでやるものではないと思います。
 しかしフレームのダイキャストが崩壊してジャンクになったC53や、形に違和感を感じ、しまいっぱなしになったD50等あれば、思い切って試して新たな展開を切り開くのも良いかと思います。

 ただ、動輪の加工ですから、特に位相合わせが心配で躊躇する方も多いと思います。コレばかりは経験するしか無いのですが、作例の機種なら、わりと気楽に構えても良いと思います。この辺は最後に書きます。

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 TOMIXC57をスポーク動輪化するといえば、発売早々に、かの「Nゲージ蒸気機関車」のサイトで発表されています。加工した方も多いでしょうし、今更私が記事にするほどでもないのですが、一応アリイ輪芯利用ということで簡単に写真で。

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 材料がやわらかく、スポークの延長はやりやすかったです。中心部もドリルを寝かせてちょっとだけ彫ると効果があります。0.5mmのドリルでやったのですがやや喰い込みすぎるので、0.4mm位が良さそうです。

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 リムは始めは付けないつもりでしたが、やはり落ち着かないのでプラ板で付けました。C12を作ったときにボイラー用に熱で丸めた物が余っていましたのでそれを利用です。簡単な治具で細く輪切りにし、スポークの先をちょっと欠き取った上で接着。結構面倒でした。先に周囲を削ってからプラペーパーを巻く方が簡単でしょう。

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 もっと簡単にやるならゴムタイヤを利用する手もありそうです。色も幅も丁度良い感じです。輪芯の周囲を0.2mmほど削ってうまくはまるように調整します。

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 ちなみにリムのある無しの比較です。やはり無い方が動輪が大きい感じがしますね。リム無しは塗装前なのでちょっと荒っぽく見えてしまいましたが、塗れば大丈夫。タイヤの内側も黒く塗れば充分落ち着いて見えるでしょうね。

 一応私の作例の流れを書いておきます。

 ・アリイの動輪から輪芯を外す

 ・スポークを延長加工

 ・中心側もドリルを使ってスポークを延長

 ・中心の穴を2.0mmに拡げる

 ・モーターにはめて厚みを1.2mm程度に削る(下写真)

 ・プラ板でリムを作成

 ・モーターにはめて外周を調整

 ・動輪にはめて位相調整

です。

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 輪芯は薄くしておかないと第一動輪のピンが引っかかります。C57の輪芯部はアリイに比べ薄いのでそれに揃えます。

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 さてこの下回り、当然C55を作るんだろ?となるはずですが、ちょっと迷っています。輪芯を奪ったタネ車が実はC54。好きなんですよ古臭いのが。ダブルルーフのオハ31が似合いそう。C55はいつかTOMIXから出るかも知れませんし。
 というわけで動輪は水かき付きのC55用ですが、残ったボディーでC54になる線が濃厚です。



 さて、輪芯の外し方です。次のD51の加工ではスポークは只の飾りですが、C57では性能に関わるクランクを利用しますので特に慎重にやりました。とはいっても下に書いた程度の事しか思いつきませんでしたが・・・

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 輪芯は裏の穴から押し出して外すことになりますが、結構力がかかる場合があります。ドライバーなどの金属工具でやると確実に傷を入れますので、爪楊枝の尻で押し出しました。穴に入る大きさに削って万力に咥え、上から車輪を押し付けて外します。

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 なるべくちょっとずつ均等に。割れないかヒヤヒヤします。径の小さいD50の輪芯は一つヒビが入りました。

 私のは大きな失敗も無く外せましたが、非常に固くはまっているものがあるかも知れません。くれぐれも無理はなさらないように。
いざとなれば車軸を万力に咥え、フランジあたりを糸鋸で切るという手もあります。


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 ではD51です。この写真で大体の事はお分かりと思います。車輪の構造がC57と違い、輪芯部が車軸の穴も兼ねていますので簡単に外すことが出来ません。輪芯のクランク部分のみを利用し(第3動輪はバランスウエイトも)、スポーク部分ははめ込みの飾りといった構造で加工していきます。

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 ドリルやノミを使って不要部分を取り去るやり方もあるかと思いますが、やりにくそうです。思い切って車軸をバラして加工しました。連動は全てロッドに頼っている動力ですから、再組立で不調になる恐れは当然あります。
 しかし年末にD51を分解した時に見た構造で、多分バラしても位相は合わせやすいはず、と踏んでいました。それに試した下回りはモーター欲しさで買ったAssyなので、たとえ輪芯を壊してもダメージは少なかったのです。

 結果を言いますと再組立でも位相はきちんと合います。後で述べますが手探りで目をつぶってでも合いますので、心置きなく輪芯加工にかかれます。

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 輪芯部は裏から爪楊枝を刺してタイヤを押し下げて抜きました。タイヤと輪芯はリム部分以外に車軸、クランクピン部分もはめ合いになっていますから、変に斜めに抜けて傷めないよう、慎重にやりました。
 アリイと違って、どの車輪からもほとんど同じような手応えで輪芯が抜けるのに感動します。

 輪芯をクランクだけにして再組立したら、一軸ずつ下回りに組み付け、走行をテスト。微塵も引っかかりの無い走行でした。

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 後は普通のプラ細工です。細かい加工で目がショボショボしてちょっといい加減になってしまいました。スポークが届いていないところが何箇所かあり、恥ずかしいです(笑)。
 アリイのD50から取った輪芯は、8.2mm径位ありますので、モーターにはめて8.0mm径、厚みは0.8mmまで削っておきます。C57に比べさらに薄い輪芯で、スポークだとちょっと立体感に乏しい感じもします。

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 また、車輪裏にある穴はボックス動輪用の形ですので、スポークから透けて見えてヘンな感じです。いずれ黒く塗るかヤスリで整形するか・・・今のところ輪芯は接着せず、はめ込んであるだけで、加工に備えています。多分塗るだけで済ませそう(笑)。

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 ちなみに同社9600を調べると、車輪裏はスポークに合わせて抜かれ、いい感じです。車軸の位相保持の構造、軸径、軸箱寸法はD51と同じでした。再組立で元通り位相が決まりました。また、C11も軸箱寸法等違いますが、車軸は同じ構造です。
 以前の軸は回り止めに十字に軽く出っ張りが加工してあるだけで、それをガイドに位相を合わせられるようなものではありませんでした。部品も進化しているのですね。

 しかしもっと昔の製品を見ると、分解組立をしても位相を保持する構造のものがありました。現在の車軸は、その構造のアイディアを非常に高精度に再構築したものです。

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 30年位前のD51の動輪です。ギア付きの車軸部分、穴を良く見ると角を落とした四角形、対する車輪側にも同型の角軸が出ています。これで分解組立をしても、90度の位相が保持されるわけです。

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 こちら現在の軸です。KATOの技術にはいつも驚愕しますが、今回特にそれを感じました。1.2mm程度の太さの八角柱の車軸と同型の軸穴がしっかり位相をロックします。わずかの太さの所に相当な精度の加工がされているのですね。
 軸の先端が少し丸くしてありますので、大体90度位になるよう軸穴に軽くあてがって探ると、ヌルッとはまるポイントがあります。恐る恐る一軸ずつ加工したのですが全く走行の滑らかさは損なわれませんでした。
 車体のディテールに対し、こういったところの精度の事は余り聞こえて来ませんが、「KATOすげぇ!」と声を大にして言いたいところです。

 そんなわけでD51の動輪は分解加工してもちゃんと位相を揃えて組み直し出来ます。
 もちろんそれなりに慎重に扱った上での話です。車軸の分解時にねじったり、組み付けの時に無理に回したりして軸穴にキズを入れたらおしまいです。

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 一方TOMIXのC57では動輪裏の十字になっているラインをガイドにすれば大抵うまく回ります。もちろん慣れにもよるかも知れません。しかし動輪のアバレが小さいせいか、微妙に狂っていても結構軽く回ってしまいますので、後は手ごたえと目視でなんとかなるはずです。
 こちらは万一うまくいかない場合でも、元に戻せる構造なのがなにより安心です。位相合わせの練習位に考えて気楽に取り掛かりましょう。

 C57、D51共、走行性能に魅かれて買ったのですが、あまり走らせていません。大型蒸機の運転は場所をとるというのもありますが、私はボックス動輪より古臭いスポーク動輪が好きなのです。

 高性能蒸機のスポーク動輪化は出来ましたが、しかし動力だけではしょうがないです。D50は難関ですが、C54ならプロポーションの修正もやりやすそうです。

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 さっきの写真、実は後ろに20年前に加工を投げ出したままの動輪が写っています。「D50もちゃんと作れよ」と言っているようですね(笑)。

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 2014-7-16追記

 SAKI様のコメント返信用写真です。

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 D51→D50への改造で、シリンダーの外装の保持が不安定にならないか、とのことです。ランボードに合わせてダイキャストを削っても特に支障はないと思います。

 え〜、「思います」でお判りのように、まだ加工していません。C54は完成したのですが、D50はいまだ手付かずです・・・。

 KATOからC56が出たので、スポーク輪芯の改造記事は大分虚しいものになってしまいました(泣)。

 C56の動輪を利用するなら標準型です。同じD51でも498と標準型は動輪の裏の構造、フレームが違います。この辺は豊沢様のサイト「Nゲージ蒸気機関車」を参照願います。
 ギア、ゴムタイヤの位置を交換しなくてはならないのでやはり動輪はバラさなくてはいけません。CからDへ、一軸の為にAssy2台分必要、というのもちょっと金額的にイタイですね・・・。

 ちょっとでかいのですが、こちらもご参考まで。

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 ヘビーミカド、KATO旧D51と動輪径、軸距が同じです。D51のサイドロッドに交換してもちゃんと、というか非常に良く走ります。スローが抜群です。三日月ウェイトではありますが、15本スポークがちゃんと抜けています。
 モーター交換が必要になりそうなのと、標準でゴムタイヤが付いていないのがネックです。KATOUSAにゴム付きの分売品もあったとは思いますが・・・。

 ああ、余計な写真を出したかも知れません(笑)。改造のファイトは年々蒸発していきます・・・しかしターンテーブルも発売になり、やはりD50は手にしたいですね〜。作るのが先か、製品が先か・・・!?

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コメント(6件)

内 容 ニックネーム/日時
初めてのコメント、失礼いたします。
下手の横好きで私も工作をしておりますが、いつも記事を拝見しては本当に勉強させて頂いております。
震災以前より更新されなかったので、勝手に心配しておりましたが、更新されて勝手に安心しておりました。良かったです。
のなか通信
2011/04/30 18:15
のなか通信様。

 はじめまして。コメントありがとうございます。ご高閲感謝いたします。どうも私はちょっとのことですぐに物事を滞らせてしまいます。更新の途切れたのも単に私の力不足で震災の影響ではありません。ちょっとだけ仕事が増え、工作室を散らかったままにしていたというのが原因です(笑)。情けない話でごめんなさい。全く不要なご心配をおかけいたしました。
 しかしいつ自分にも大変なめぐりあわせが回ってこないともかぎりません。今は被災しなかった幸運に感謝し、出来る範囲ではありますが面白い記事を書くつもりです。今後とも宜しくお願いいたします。
バラックモデル
2011/05/01 00:45
どうも御無沙汰しております。月並みですが震災の影響は無かったとのこと、ひとまずの挨拶に換えさせて頂きます。
 さて今回のテーマ大変参考になりました。と云うのもウチ的には逆、
つまり「スポークからボックス」への変更を目論んでいる訳でして。
実は「BトレD51」にカトー9600の動力を組込もうなんて思ってまして、まんま組込とD50モドキになるので何とかならないものかと(でも輪芯が無いなぁ・・・汗)。
RODEO
2011/05/03 19:33
RODEO様

 BトレD51に9600動力とは、面白そうですね。D51のAssyだとモーター部の出っ張りが邪魔ですしね。しかしあのサイズのボックスとなるとE10・・・ちょっともったいない(笑)。私のは不精して製品からそのままとりましたが、飾りですから1個スクラッチしてお湯丸くんでコピーしたもので代用という手も。またはAssy買ってD51の車輪に差し替えでしょうか。
 未確認ですみませんが、KATOのD51と9600、多分軸距はドンピシャ。車軸のギアは共にM0.3の20T。何か組み替える時のご参考まで。
バラックモデル
2011/05/03 23:05
この記事を読んで、自分でもD50を目論んでKATOのD51をバラしていろいろ寸法を検討してみました。ボックス動輪のスポーク化はまぁ良しとして、前側ランボードの高さが問題かと。ランボードが低いのでシリンダーブロック上端を低めなければならないのが問題ですね。プラのシリンダー外装上端を削るのでは寸法的に足りず、ダイカストも削る、そうするとシリンダー外装の位置保持が難しくなってくる→バルブギアが保持できない→泥沼化?のような気がします。何か妙案はありませんかね?案ずるより産むが易しでしょうか?
SAKI
2014/07/15 20:09
SAKI様

 まずは「産むが易し」だと思います。ダイキャストはシリンダー全体にわりとしっかり嵌っています。加えてダイキャスト上下に2箇所穴があり、そこにプラのシリンダー内側の突起が差し込まれる構造です。ランボードを下げる分だけシリンダー部分のダイキャスト上面を削ると、上の穴は使えなくなりますが、それでプラのシリンダー外装がぐらつくことは無いと思います。
 記事のC57はC54として完成しましたが、同じ都合でシリンダー上面を削りました。特に問題は起きていません。別メーカーですが似たような構造です。

 ※記事に参考写真をアップしておきます。
バラックモデル
2014/07/16 03:10

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