鉄道模型机上の空論

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zoom RSS 超小型モーターと蒸機の車高下げ

<<   作成日時 : 2010/03/18 23:49   >>

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 おや?こんなところに謎のNゲージのC12のキットがあるぞ。うわっ、モーターが随分小さいなぁ。ちゃんと走るのかなぁ?でもコレなら細身のボイラーにも収まりそうだ。Nゲージじゃスタイルの良いC12なんてなかなか手に入らないからな〜。早速作ってみよう!どれ、肝心のボイラーは・・・うわーっ!なんじゃこりゃっ!!グニャグニャに歪んでる!とんだ不良品だなぁ!

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 バカな出だしですみません(笑)。だいたいコレじゃあまりキットにも見えませんね。つまりはアリイのC12を加工中にボイラーの縮小に失敗したという訳です。もちろんC12のキットがあるわけではありません。あしからず。

 走りもスタイルも良いC12が欲しい。しかし現状は・・・という訳で取り掛かった工作、軽い動力調整のあたりは走行パラノイアの記事で書いた通りです。スタイルを整えるためにはモーターブラシ部の加工、または火室に穴をあけてブラシ部を逃がす、などの方法があります。モーターを小さなBトレ用のものに交換するというやり方もあります(言うまでも無いことですがこれらは「Nゲージ蒸気機関車」というサイトに技法が紹介されています)。

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 今回は、思い切ってワールド工芸の6mm径の小型モーターに載せ換えてみました。Bトレインのモノよりさらに小さいので性能の不安はありますが、やっぱり一度はコレを試しておかなくっちゃ、という気持ちが強かったのです。勢いでフレームを追加加工し、フライホイールまで付けましたが、それでも寸法的にはかなり余裕が生まれます。

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 で、問題はこの小さなモーターで走るかどうか?です。贅沢な要求なのですが、前の記事に付けた動画並みの低速性能は確保したいとおもいます。そのためには減速比を上げるのは必須だろうと思い、交換用のギアを用意しました。用心して、ダメだったら元に戻せるように考えて加工をしましたが、結果的にその必要はありませんでした。

 あくまでギアを換えての結果だけど、C12はこのモーターで良し!と、力強く言える走りになりました。

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 で、ギアですが、製品を見ますと使われているウォームホイールは24枚。これと一体の13枚のギアからアイドラーを挟んで第二動輪に回転を伝える構造です。モジュールは0.3。ギア比を稼ぐにはこのウォームホイールにもっと歯数の多いものを使う必要があります。

 製品ではアイドラーから13枚のギア二つで第一動輪にも連動させていますが、前の記事でも書いたようにここは撤去しました。この外したギアを利用して交換用のギアを作りました。
 ウォームホイールについているのと同じ13枚というのがミソで、軸穴もピタリでうまく回ります。段付なのでこの段の部分に、もっと細かいモジュール0.2のギアを嵌めようというわけです。
 嵌め込むギアは各部の寸法との兼ね合いから、36枚から40枚位のものが使えると思います(作例は40枚)。全体の減速比で1.5〜1.67倍になります。

 新たなギアは、フレームの厚み寸法の関係で左右にガタつくので、プラ板からワッシャのようなものを作り軸に嵌めてあります(写真の白いところ。反対側のフレームにもあり)。細いウォームに替えるので、ホイールの左右動はかみ合わせに大きく影響するようになります。

 ウォームはKATOのAssyパーツより、モジュール0.2のものが使われているスーパーレールカーゴ、DD51、ED73などから調達します(私の確認した限りではこの3つはどれも同じウォームです)。肝心の40枚のウォームホイールの調達は後述します。

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 フレームは追加でフライホイールの部分をカット。元のモーターが差し込まれる部分は残してあります。壊れたモーターのブラシ部分のプラスティックを加工してホルダーとし、ワールドのモーターを嵌めて元のモーター同様にフレームに差し込む構造にしました。ギアやモーターを交換すれば元に戻せるのは前述の通りです。

 新たなモーターホルダーとしたプラ部分は、コンミュティーターの納まる部分が丁度6mm位の円筒状の空間になっているので、一寸削るだけでワールドのモーターが収まりました。変更したギアの組み合わせだとモーター軸のラインが大体元と同じ(0.1〜0.2位高い?)なので好都合でした。

 下にプリント基板を差し込むとしっかり固定されましたので通電ベースとして使い、モーターの後部を押さえる金具を付けました。ウォームのかみ合わせはこの金具を曲げて調整します。作例では基盤下面に動輪と干渉する箇所が出来ましたので削りました。最初の試運転でここに気が付かず、こりゃダメだとあきらめかけました(笑)。

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 さて、モジュール0.2のギアですが、以前紹介したインドアエアプレーンの通販では、現在販売されていないようです。残ったものが少し表示されてはいますがここで使う40枚前後のものはありません。

 そこで出してきたのがカプセルプラレールの動力です。古いものがジャンク箱にあったので分解してみると40枚のものがあり、コレに穴を開けて13枚のギアと組み合わせました。実は子供が使わなくなったものを「いつか使えるだろう」と取っておいたのが役立ちました。

 ただしカプセルプラレールならどれでも確実にこのギアが使われているかどうかは不明です。まぁあの手の玩具には結構小さいモジュールのギアが使われているのを見かけますから、小さいチョロQのようなものを分解して探してみてください(ちなみに本家のチョロQのギアはモジュールが0.3でここでは大きいです)。

 こういうギアはほとんどが軸穴が開いていませんから、組み合わせるには穴あけ加工が必要です。
 旋盤も持っていないのでギアの穴あけには工夫しました。私なりのあけ方を書いておきます。いろんなやり方があると思うので、これが最良というわけではありません。

 (注)ここから先はメガネ、ゴーグル等で目の保護をしてからかかります。

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 軸のしっかりした大き目のマブチモーターに、ベースとなる教材用のギア等を挿して、回転させながらデザインナイフで加工するギアがピタリと嵌る凹みを掘り込みます。ギアの歯が潰れない程度に固めの嵌め込みに仕上げます。
 写真ではきれいに切れていないようですが、円周の寸法をちゃんと出そうと気を使って加工していると、こんな感じになってしまいました。もちろんコレできちんと嵌ります。

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 これをチャック代わりにしてギアを嵌め込んで、セロテープで押さえた上で回し、デザインナイフでまず軸を切ります。その後ギア中心部をやはりデザインナイフで削って穴あけをします。削り過ぎ等の失敗をしたら潔く捨ててやり直しです。
 何せはめ込みチャックにセロテープの押さえですから、ナイフでちょっとずつ削ります。穴はドリルでやりたくなりますが、力がかかり過ぎるのと、熱で変形する事もあるのでアウトです。

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 ギアについている軸は最初から切ればいいように思われますが、きちんと芯が出ているかどうかの目安になるので残します。中心が出ていれば、横からにらむと回転させた時とさせていない時に、軸の縁のラインが変わりませんが、ブレていればはっきりわかります。ギアの盤面も横からよくにらんでフレが出てないか確かめます。
 「回してみて、停止時と縁のラインが変わらないかをよく見て確かめる」という原始的なことなのですが、結果的には使える性能を得られたと思います。

 ただ、元の軸やギア自体の歪みがあると意味がありませんから気をつけます。子供が酷使したお古から取り出したもの等、一応注意した方がいいと思います。
 写真で何箇所かチョコッとした出っ張りが見られますが、軸端で左に出ているものは軸の変形です。私の使ったものではここが元々潰れたりして歪んでいることが多かったです。チェックの邪魔なら最初に先だけカットしておきます。その他のチョコンは切りカスのバリとかホコリです。

 うまく組み合わさったら、やはりモーターに刺して回してチェックしたい所ですが、13枚のギアの穴径は1.5mmより微妙に大きく、ピッタリ嵌る軸のモーターが無いかもしれません。鉄コレ、Bトレなどの1mm軸のモーターにKATOの中空軸を嵌めて、1.5mm強に削って使う等、手はあります。出来るだけ最後まで何度も回してにらんでチェックします。

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 もう一つ、38枚位より多い歯数を使うとアイドラーの根元が干渉し始めます。ここを削る時にもピッタリ嵌る軸が必要ですから、中空軸加工等で用意しておいたほうがいいです。


 説明が長いですが、最後にフライホイール周辺を少々。

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 フライホイールは壊れた鉄コレモーターについていたものから外して使いました(あのモーターはよく焼けるので困りますが・・・)。秒速4〜5cm位出さないと惰走効果がはっきりしませんが、あると無いとではやはり滑らかさが違います。

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 ダイソー(100斤)の0.9mmのドリルの先を折り取ったものでたたき出し、根元の部分をリューターのチャックに咥えて糸鋸で適当な大きさに切ります。軸の穴は再び嵌める時に固いので、1mmのドリルで一回なめておきます。ここまでは精度も何もない乱暴な工作です(関係ないけど万力もこんな使い方をしてはダメのような気がします)。

 そのまま嵌め直しても大抵きれいに回りますが、よく見るとたまにブレている時があります。これはそのままモーターを回して削って調整します。デザインナイフの先をちょっとずつ当て、振れている部分だけ削れて行くようにします。刃先の当て方等にコツがいるとは思いますが、ナイフで真鍮は結構削れます。最初チチチという音で、うまく削れていくとだんだんチィーという感じに変わっていきます。力を入れてはダメで、ガガガと音が出るようなら変な削り方になっているので注意します。

 ワールドのモーター軸は0.8mmなので、エコーの1.0×0.8のパイプでフライホイールやウォームの1.0mmと合せて組み付けました。もちろん最後に回してチェックします。

 ギアもフライホイールも説明は長いですが作業時間自体はどちらも1〜2時間程度です。フレーム加工やモーター保持の部品の方が工作としては面倒でした。C56、C12の車高下げで、Bトレモーター等に交換のためにフレーム加工に手を出すなら、ついでにギアも、という感じの労力追加で作れると思います。

 さて、いよいよ全て組み付けて試運転。ウォームのかみ合わせの調整が少しデリケートになりましたが、ある程度の範囲で静かに落ち着きました。



 フフフ・・・しめしめ、思った以上の好結果です(動画を撮る前に従台車の集電部分が壊れてしまい、丈夫なものに直しましたので、ちょっと様子が違っています)。
 電源はN1000-CL相当のもの。出だしに微妙なヒョコンがありますが、以前紹介した2PK2400(秋月のモーターコントローラーキット)ならほんとにじわじわ発進します。

 ポイント通過や微妙な段差での振舞いを見ると、低速時のトルクもありそうです。無駄に大きなウエイトを乗せてみましたが負けずに走りました。発熱もありません。少なくともC12クラスの機関車には充分使えます。小さいくせになかなかやるな、という感じです。あまり意味はありませんが、大型機にも使えるんじゃないかという位の感触です。

 以前書いたようにゴムタイヤ無しにしてしまった(集電のため)ので、長い列車を引かせたらどうなるかは未知数です。牽引力と耐久性に関してはまだまだ様子を見なければなりませんね。
 フレームは追加工したので、ズレや接地をまた修正しなければなりません。修正なしのガタついたままで動画のように走っています。「走行パラノイア」でやったバラックモデル・チューン(笑)は、モーター、ギア側で充分な力を得ればほとんど不要ということでしょう。しかしフレームがズレたままというのは気持ち悪いのであとで直します。集電、牽引力に影響するだろうし、まだ少し残っている回転ムラが消えるかもしれません。目指せワウフラッター0.00%!(←古い)

 ところでこのモーターで元のギアそのままで使うとどうだったでしょうか?絶対スローが効かないと思い試しませんでしたが、もしかするといけるかも知れませんね。

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 という訳で、細身の動力は望み通りのものができました。問題は上回り、細いボイラーです。どうも下半身はしっかり攻めるのですが、上半身となると、とたんにやる気が減少するという困ったクセがあります。

 ボイラーを細くする加工は、C56やC11でしたことがありますが、プラ製品風に仕上げたく、ほんの一部のモールドを生かそうと水平割り等の妙な切り継ぎをし、段を滑らかにするのに非常に時間を取られました。あんなことはもうやりたくは無いのですが、素朴なプラ製品風に仕上げる、というのは好きなのです。上半身に興味が薄いとは言え、肌質にはこだわります。

 C12の車体を切る前に、練習を兼ねて弟のC62の車高下げをしましたが、ボイラー径の変更が無いのですんなり好みの仕上がりになりました(ナンバー等がまだ未完ですが)。これに味をしめ、ボイラー径さえ縮まればC12の改造も進みが速かろうと、切りとったC12のボイラーの内側を均一に削り、製品のモールドを生かしたまま単純に径を絞れるか試しました。

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 ストーブの前で8mmの真鍮パイプに当て、手でぐいぐい曲げてみたのです。ある程度までいったところでもっとしっかりと曲げたいと思い水に入れてレンジにかけてみたのが運の尽き。結果は冒頭の通りです(泣)。ストーブの熱で妙なことにならなかったので油断しました。中央部だけでも使えないかと、ハンダゴテを近づけて修正をしようとしましたが余計に歪むばかりです。ちゃんと紙等を丸め、部品を付けて作るしか無いようですね。ちょっとくじけています。

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 すぐにくじけるくせに計画だけはあります(笑)。C12の次には8620とD50が車高下げを待っています。
 上回りはともかく、動力に関しては8620はC12と同じ加工で出来、今度はゴムタイヤ付で牽引力など確認します。D50はここまで小型ではないにせよ、モーター交換は必須のようですから、それに伴いギア交換をやります。ウォームがモーター直結ではないので、フレーム加工等がC12と変わります。実はどちらの製品もギア周辺は今回のC12で作った交換部品が使える寸法です(ウォーム外径4.2mm、ダブルギアはM0.3、24T/13T)。

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 ちなみにネット上の分解写真などから見ても、多くのアリイ蒸機はここが共通部品で構成されているようです(9600はダブルギアが24T/16Tで違う)。モーターはともかく、今回作ったギア構成で多くのアリイ蒸機を低速ギア仕様に出来るはず。財力があればフライホイールと共に精度のいいものを特注し、どんどん交換・・・なんて妄想しますが、それも気力満々での話。ありあわせの材料で、気まぐれにチマチマやるのが自分流でしょう(笑)。

 それでもNゲージ蒸機の低速化は長年の夢ですから、じわじわ進めます。

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