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zoom RSS 低速ギアのこと。Bトレイン動力ギアはめ換え。

<<   作成日時 : 2009/05/10 11:33   >>

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 Bトレインの動力は利用価値の高いものですが、もうちょっと低速を安定させたい場合もあると思います。特に小型モーターなどで改造動力を作る場合はギアダウン出来ると何かと便利です。そのための部品として、今まで何度かBトレインの動力台車にはE231の低速ギアがぴったりはまる事を書きました。しかし現在のE231はギアが通常の12:1のものに戻っており、低速ギア仕様のものを手に入れるのは難しくなっています。

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 これを通販を使えば手に入る部品で代用し、低速が効くようにギアダウン(12:1→20:1)してみました。予告で次回は二軸車の集電のことを、と書いたのですがちょっと寄り道です。このブログではよく低速ギアを使うし、集電の実験でもコレを利用した動力がメインになる予定ですので、部品の手配や加工の仕方なんかが先にわかった方がいいかな?と思いました・・・なんていうのは実は言い訳です。気まぐれでちょっと加工したのでたまには更新頻度を上げようというのが本音です(笑)。

 以下の加工は、自己責任でお願いします。

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 最初に低速ギア仕様E231のことについて述べておきます。この動力台車のギアボックス(連動ギアのフレーム)は通常の電車用動力台車と同じものです。ギアボックスを共通で使えるように低速ギアの歯数を設定したのでしょう。ギアの大きさ(ピッチ円)は微妙に違いますがギア中心間隔は通常の電車用と同じになっています。
 一方でBトレインの動力台車はギアの方が通常の電車用と共通部品になっています。ギアボックスの形は違いますが同じギアが使えるような寸法でギアの軸受けの位置を決めてあります。つまりギア中心間隔は通常の電車用と同じ。結局三つともギア中心間隔は同じなのです。もちろんウォームとウォームホイールの間隔もそれぞれ同じになっています。

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 そういう訳で低速ギア仕様のE231のギア周りはすっぽりBトレインの動力台車に収まったのです。しかしこれが入手難なので他の低速ギア仕様の部品を探していました。私の確認した範囲では低速ギア仕様の製品はED73、DD51、スーパーレールカーゴです。この中にピタリの共通部品があればしめたものですが実は一つ足りません。DD51とスーパーレールカーゴは20枚のギアつき車軸と23枚のウォームホイールがE231と共通の部品です。しかし途中にはさまる13枚のやつがED73も含めて見つかりませんでした。

 ギアつき車軸とウォームホイールはAssyで手に入れるとして、Bトレインの動力を低速化するにはどうしてもこの13枚のものが必要です。

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 問題のギアは、以前紹介したインドアエアプレーンの通販で手に入ります。私の感覚だとギア一つに630円は高いなぁ、と思ってしまいます。注文がまとまってから業者に発注なので時間もかかります。軸穴のあいた形で、Bトレインのギアボックスにセットするには加工が必要です。

※どうやら上記サイトでのギアの通販の取り扱いは縮小されているようです。
 2012年11月時点で、上記モジュール0.2、13枚のギアは取り扱いされておりません。


 なんだか困ったことばかり並べるようですが中古屋でE231低速ギア仕様を見つけ出すことを考えればこれとAssyで、という方が確実だし予算もそんなに変わりません。とりあえず注文しておけばいつの間にか届くのだし、こんな勝手な改造に対応できる部品を通販してくれるのだから非常にありがたいのです。念のため云えばBトレだけでなく本来の電車用の動力台車の低速ギア仕様への改造にも使えるはずです。

 ここの改造ではM0.2(モジュール0.2)13枚で、軸穴0.8、厚さ1mmのものを注文して使いました。

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 で、やっと本題の工作です。先に組み付け前の写真を出しておきますが、見ての通りほとんどが既製品なので加工のメインは入手したギアに軸をつける作業です。大した工作ではありません。Assyパーツからギアを外したり組み込んだりの方が慣れない内は不安です。

 台車枠やカプラーポケットが改造されていますが、ここでは関係ありません。無視してください。

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 はめ込み式の組立なので、外す時は結構無理やりこじ開ける形になります。動力台車からギアをはずすのはよくやるのですが、ギア等を傷つけないように割り箸を削ったものなんかを差し込んで、拡げながらやるのがベターと思います。各自注意して行ってください。

 ウォーム周りについては、最初はどうやって軸をたたき出そうかな?と思っていたのですが、結局面倒になってエイヤッ!とばかりに軸受けの方を曲げながらほじくり出しました。

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 実はコレ以前からやっています(笑)。材質もやわらかく走行にも特に支障はないようですので思い切って公開しますが、やはり何らかのジグを作って打ち出した方が良いでしょうか。うまいやり方があったら教えてください。はめこむ時はこの逆。軸が当たるところが斜めにカットされていてパチンとはまりますから、たぶんメーカーでも製造時はこのやり方なんだろうな〜と勝手に安心(?)してはいます。

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 ワールドのモーターをじかに挿して使う時はウォームと軸径が違うのでパイプを使って合わせています。1.0×0.8の、パイプの肉厚が薄いものになるので作業は慎重に。元の軸受けは使わずにギアだけうまくかみ合わせてもいいですが、軸受けに組み込んだほうがモーターの保持が楽だったので。摩擦抵抗を考えれば使わないほうが良いですから一寸手抜きですが、フライホイールをつける場合はガタガタしそうだったので使いました。

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 ウォームの軸受けへの取付けは、ウォームを軸受けにセットしてから挿しこみました。ウォームの軸穴は、片側だけが固くはまるようになっているので、ゆるいほうからパイプを差し込んで軽くたたきました。パチンとやると、パイプを曲げそうだったのでやり方を変えました。

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 で、ギア軸です。ギアボックスで該当する軸穴は1.2mm位なので軸もそれに相当するものを用意します。しかし通販のギアの軸穴は0.8mmと1.0mmしかありませんから段付軸を作ります。エコーの1.2×0.8のパイプと0.8mmの真鍮線と組み合わせました。もちろん旋盤などで軸を作れる人はもっとシャープなやり方があるはずです。

 パイプの組み合わせで作るなら、加工中の強度を考えて軸穴が0.8mmのものが良いと思います。1.0mmだとパイプの肉厚が薄くなります。1.2mmのパイプはそのままでは回転がしぶいので、先にペーパーをかけて軽く回るようにしておきました。

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 パイプのカットは真鍮線を差し込んでカッターで転がせば歪まずに切れますがバリが出ますので注意。

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 工程ごとに軸受けにはめてスムースに回るかどうかをいちいちチェックしておけばまず間違いはないですが、最後の工程では特に気をつけます。パイプと真鍮線、真鍮線とギアの穴のはめ合いが固過ぎると力がかかりすぎてまずいのです。適当な力でしっくりはまるように真鍮線にペーパーをかけたりパイプをドリルでさらったりして、先に調節しておきます。片側を段付に組み合わせて5mm位にカットしてからもう一度チェックし、ギアボックスにギアを通して押し込みます。

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 押し込んだら反対側のパイプをはめて完了。この最後の工程でパイプのヘリなど歪めると元も子も無いです。万一引っかかるようなら軸を抜いて最初からやり直しになってしまいます。

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 後はウォームホイールをはめてもう一度回転をチェック。低速仕様のギア付車軸は必要なら使う車輪にはめ直して台車にセット。ギアの回転チェックが充分なら、これで全体を組みなおせば一発でスローの効く動力になるはずです。

 本当はギアの両側にワッシャーを入れて左右動を抑えてやるのでしょうが、適当なものがなかったので省いています。パイプの輪切りや中空軸をスライスして使う手もあるかもしれませんが、滑らかに仕上げないと逆効果だし、厚さ寸法の調整も細かそうだし、何より面倒(笑)なのでやめました。多少左右に動きますがかみ合わせが外れることなく走っています。

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 Bトレイン動力に組み込んでみるとちゃんと低速が効きました。もう一つ、小さなワールドのコアレスモーターをじかに台車に挿したものでも充分スローの効く動力になります。フライホイールの効果も大きいのでしょうが、スタートはワールドの方がむしろいい感じだと思います。

 このフライホイール動力は前回も出したもので、実は前からギアをE231のものに交換して使っています。これににはめ換えても全く同じように走るので、通販のギアで代用しても充分実用になると思います。

 もしかしたらメーカーの違うギア同士だとかみ合わせに支障が出たりするかな?とちょっと不安でしたがこれで安心です。

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んで、ちょっと遊んで最初の写真にもあるようにジャンクの小型モーターをつけて走らせて見ました。ワールドのより弱く、耐圧も低いものですがコレでも割と安定したスローが効きました。ギア比を大きくした分、モーターも小型に出来ますので利用範囲も広がります。

ところでこんな感じに元のモーターカバーをはずして使う時は集電板の曲げ方を調節しないといけません。そのへんのことは以前の記事で。

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 本当はワールドのものをつけようと思ったのですが軸を短く詰めなきゃならなかったのでジャンクで代用してしまいました。ウェイトをもっと積んで貨車を引かせたらモーターが熱くなってしまいましたが、ワールドのモーターならたぶん大丈夫だと思います。いいかげんですみません。でもフライホイール動力の方で同じように貨車を引かせて平気だったので・・・

 だんだんテキトーになってきてしまいましたのでそろそろ終わりに・・・出来れば低速ギア仕様のBトレ動力を製品で出してくれると良いのですがどうでしょう?そうでなくても交換用のギアセットをどこかが出してくれると非常に助かります。どの位の需要があるのか解らないですし、贅沢な要求なのかも知れません。本来のBトレインの動力としてみれば、良いのに当たれば補重(集電)次第で相当スムースに走りますから。


・・・終わりと言っておきながら引き際の悪いのが私の性格。ギア関係の用語など補足。今まで勝手に使ってましたが一応解説を一緒にまとめておきます。知っている人は読み飛ばしてください。

 「低速ギア仕様」という言い方について。

 コレはKATO製品の中での相対的な言い方で、ここで私が使っているのは一般にはモジュール0.2という規格のものです。現在主に使われているモジュール0.3のものより細かくて、同じ大きさならギア比を大きく取れ、低速走行向きなのでこう呼ばれているのでしょう。

 EF58やEH10についてもこの呼び方を聞いたことがありますが、詳しくは解りません。多分台車中心のダブルギアのウォームホイールがモジュール0.4か0.3の違いで呼び分けされているのではないかと推測します(たぶんM0.4・19T/M0.3・15TとM0.3・26T/M0.3・15Tの二種類)。当然対応するウォームも違うはず。何でこんなことを言うかというと、たまにこの検索で来る方がいらっしゃるのです。

 「モジュール」とか「ピッチ円」

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 モジュールとはギアの規格に使われる数値で、これが小さいほどギアの歯も細かくなります。モジュールと歯数がわかればクリアランスを考える時必要なギアの外径や、連動させる時の中心間を計算できます。逆に歯数と外径からモジュールを割り出すことも出来ます。正確な解説は調べていただくとして模型ではこのあたりの寸法が判れば大体間に合います。

 ここで使ったギア付車軸を例にとると、モジュール0.2、20枚だから使える車輪の直径はギアの外周=0.2×(20+2)=4.4mmに余裕を足して4.8mm位からかな、といった感じで使います。
 また最初の方で通常の電車用のギアとE231の低速ギアは同じギアボックスを使ってるのにピッチ円が違う、と書きました。仮に同じピッチ円になるようなモジュール0.3と0.2の歯数を計算して比べると、ウォームホイールが14→21枚、中間が10→15枚、車軸は12→18枚になるはずです。E231の低速ギアはそれぞれ23枚、13枚、20枚でしたからより低速が効くように歯数の割付を変えてあるのでしょう。

 昔TMSでこのモジュールの計算方法を見つけたときは「いざとなればNの連動ギアだって作れるぞ!」と夢を膨らませたものです。しかし実際に計算の寸法で連動ギアを作ってみると、私の工作精度では引っかかることばかりでした(笑)。Nゲージの大きさでは数値だけでなく現物合わせもしながら、というのが現実的な使い方と思います。ウォームのかみ合わせの計算に至っては全く使ったことがありません。式もややこしいしので外径を計ったうえで0.何ミリかみ合わせるか決めて寸法を出しています。あとは調子を見ながら、音を聞きながらの現物合わせオンリーです。


ではコレで本当に終わりにします。おつかれさまでした!

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
いや、どうもです。このまえE231を手にいれて万歳!なんですけど、いざバラすとなると結構美品だしギアだけ使うと化けて出そうなので躊躇してました。ギアだけならMc250のを使おうかと考えていたのですが、例の中間ギアが合わないんですね。でも今回歯数がわかりましたんで例の所に注文しようと思います(噂によるとスイスとかあのあたり?製らしいです)。しかし、偏屈なことを云いますと折角ウオームホイールで減速したものを中間ギアで加速して車軸ギアでまた減速するるのもなんか勿体ないような・・・て、こんな事考えるのもウチだけですね(笑)。
 で、モジュールの件ですが勤務先に置いてあった「機械工学便覧」によるとちゃんと規格があって普通はそれにしたがって作るんだそうで模型用とはいえ勝手なものじゃないんでしょうね。個人的に模型に使うには歯数の多く取れるM0.2が望ましいですか、やはり耐久性とかの問題がありメーカー的にはM0.3を使うのが現状のようです。
RODEO
2009/05/10 22:24
 RODEOさま。いや〜、もっと早く加工して確認してれば良かったのですが・・・実はコメント欄でRODEOさまE231ご購入と聞いたのが今回の工作のきっかけです。すみません。
 ギアはスイスあたりのものという噂、その他情報ありがとうございます。うちの動力もインターナショナルだな、と自慢できますね(笑)。しかしあちらのギアとJapanはKATOのものがちゃんとかみあって車両を走らせる、機械工学の世界ではそれがあたりまえなんでしょうがなんだか感動します。規格というものは頼もしいものですね。
バラックモデル
2009/05/11 23:58

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